練習環境

現在、俺のマラソン練習の主なコースは近所の

 

川沿いを行って帰ってくる平坦なコースだ。

 

たまに隣接する区の公園と公園をつなぐ全長

 

9キロ弱の起伏に富んだ緑道を走ったりする。

 

もっとたまに新横浜公園なんかで走ったりもする。

 

川の行って来いのコースは折り返す橋によって

 

総距離が変わる。最初の橋で往復6キロ。

 

次の橋で往復10キロ。その次は15キロと

 

最初の橋以外はかなりきりの良い数字で走れる。

 

ちなみにハーフも30キロもわかりやすい

 

折り返し地点があるためこの川沿いコースは

 

気に入っている。もし引っ越すとしてきっと

 

川の近くを選ぶと思う(どんだけ・・・)

 

 

ここで一つ問題があるんだ。往復のコースで

 

気を付けなきゃいけないのがトイレのある場所。

 

とくに川沿いをコースにしている人にとってこれは

 

非常に重要な点である。あと水道の在りかね。

 

あまり詳しくないけど多摩川みたいな大きな川で

 

しかも下流の方になるにつれて河原の設備の充実度

 

が高いと思う。トイレや水道を見かけたことがある

 

気がする。マラソン大会なんかでよくある仮設の

 

あれだ。緊急事態でどうしてもの場合はきっと

 

使うだろう。夏場の練習では水分補給がマストだ。

 

この必要不可欠の設備たち、俺の大好きな川沿いに

 

無いんだよ。正確には沿いに無いんだ。コースを

(上に書いた緑道にはたくさんある) 

 

 外れればコンビニがいくつかあるにはあるが、

 

結構離れる。このちょっとした距離が命取りになる

 

ことを身をもって体験したので、書いておく。

 

 

ある朝、いつものように起床しランニングの準備を

 

始める俺。いつもなら起床後1時間ほどして大の

 

便意を催し、すっきりしてからいざランニング

 

開始なのだが、この日は前日の食事のせいなのか

 

まったく便意がない。まぁこんな日もあるかと思い

 

そのままランニング開始。最初の1~2キロはアップ

 

がてらキロ5分10秒くらいでラン。そこから少し

 

上げて4分50秒から45秒くらいで気持ちよく

 

走っていたんだ。4キロ過ぎくらいで若干の便意

 

嫌な予感だ。ここで俺は判断を誤るのだが、まず

 

結論を。少しでも便意を感じたら、まずトイレに

 

行け。これだ。日々の練習の中でこれが1番大事。

 

(1番は言いすぎだろ)

 

 

若干の便意を感じ、一瞬トイレ(コンビニ)までの

 

経路を確認した。ここから100~200m先の土手の

 

階段を下りたらコンビニがあるはずだ。ただこの時

 

の俺は気持ちよく走っている。このトイレタイムで

 

せっかくの素晴らしいランニングタイムがいつもの

 

平凡な練習になってしまうと勘違いしたんだ。

 

このとき感じていたのはあくまで「若干」の便意

 

次のトイレ(コンビニ)まであと4キロ弱。いける。

 

そう判断した俺は第一トイレをスルー。

 

その後軽快に2キロほど進むがこの時悲劇が起きる。

 

「若干」の便意が汗冷えによって「急激」な便意

 

変貌したのである。ほんとにおなかが「ギュルル」

 

っつって締めてないと今にもな感じなの。

 

走ることはもとより、歩くのも難しい状態で、

 

今この瞬間の悲劇に備えうずくまる俺。

 

小1のころの苦い思い出がよみがえる。

 

 

 

夏休みでプールの帰りだった。家まであと数百m。

 

プールの帰りにガリガリ君。冷たくておいしいな。

 

家まであと数十m。「ギュルル」

 

 

 

間に合わなかった。あの時の悲劇が俺の脳裏に

 

よみがえる。第1波を必死で堪え切った俺は少し

 

考える余裕ができた。

 

「第2トイレまであとどれくらいだ?」

 

自分の現在位置と次のトイレまでの距離を

 

はじき出し絶句する。「2キロ。」無理だ。

 

なら戻るか!?第1トイレまで計算する。

 

「2キロ。」

 

ダメだ。今の俺に2キロを移動することは死ぬ

 

ことと同義だ。どうするか?ここは川沿いだ。

 

近くに草むらがある。。。ダメだ。俺は大人だ。

 

それはいけない。ではどうする?川沿いの家に

 

助けを求めるか?いやダメだ。汗だくのランニング

 

野郎が蒼い顔して「トイレ貸してください」は

 

無理だ。俺ならかわいそうと思いながら断る。

 

じゃあどうする?答えは1つ。コンビニまで

 

死なずに移動するだけだ。

 

つらかった。

 

寄せては返す便意の波。引いた時だけ早歩き。

 

それ以外はモジモジ歩きで地獄の2キロを移動した。

 

コンビニの自動ドアが開き店員がこっちを見たが

 

きっと俺の姿勢を見て察したのだろう。

 

いらっしゃいませもなく俺から目を逸らす。

 

トイレの扉が目に入った。やった。やったぞ俺。

 

この勝負に勝ったんだ。あと数m。そこで俺の

 

目に飛び込んだ非常なる赤い印。「閉」

 

店員さん。知ってたんだね。先に人入ってるの。

 

地獄。きっと待ってたのは数十秒くらいだと思うが

 

地獄の便意を感じながらの数十秒はまさに地獄。

 

 

間に合ったよ。大人だからね。

 

 

上にも書いたけど、便意を感じたらすぐトイレ。

 

ほんと大事だから。

 

汚い話ですみませんでした。